⬜︎最新の記事⬜︎ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
- 「役割を脱いだ自分」に何が残るのか? ── 喪失感の正体と、自分を取り戻す処方箋
- 自分の価値について考える―本当の豊かさは、大切なものに力を注ぐことで生まれる
- 【コラム】頑張りすぎる新年に、お疲れさま。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
⬜︎目次⬜︎
はじめに:「疲れてしまった」あなたへ
「今日も、本当は嫌だと思いながら『いいよ』と言ってしまった」
もし、あなたがこんな毎日に疲れを感じているなら、それは自然な反応です。人に合わせ続けることは、心のエネルギーを消耗します。疲れを感じても、自分は弱い人間ではないかと思う必要はありません。
私たちが人の顔色をうかがうのは、子どもの頃に身につけた「生き残り戦略」が関係しています。愛されるため、安全でいるために、無意識に相手を喜ばせようとしたり、波風を立てないようにする方法を学習したのです。
幼い頃、家族や周りの大人たちが、どんな時に笑顔になるのか、機嫌が悪くなるのかをよく見ていました。大人になった今でも、この方法を無意識に使ってしまい、心が疲れ果ててしまうのです。

「認められたい」「嫌われたくない」という気持ちの奥には、インナーチャイルドの声が隠れています。ありのままの自分では愛されないし、認められない。完璧な自分を演じて、気に入られるように振る舞わないといけないと思い込んでいて、無意識に「疲れる人間関係」を作り出しているのです。
人に合わせ続けていると、「自分はどう感じているのか」が分からなくなってきます。これは自然な防御反応で、気持ちを感じないように蓋をしてしまうのです。この状態が続くと、何をしても心から楽しめない、自分で決断する力がなくなる、慢性的な疲労感や虚無感を感じる、本当の自分がわからなくなるという現象が起きます。
このように、他人軸で生きることは、自分ではない誰かの人生を生きるものです。役を演じ続けることで、心のエネルギーは枯渇していきます。疲れが限界に達すると、「このままでいいのだろうか」と疑問を抱くようになります。
人を思いやり、調和を大切にするあなたの優しさは、貴重なものです。しかし、自分が疲弊していく形でやり続けるのは健全とは言えません。
まずは、この記事を通じて、変化への第一歩を進んでみましょう。
1章 他人軸で生きることの代償
他人軸で生きていると、一見すると「みんなに好かれて、トラブルもなく、平和に過ごしている」ように見えるかもしれません。しかし、実際は大切なものを失っています。
「相手に合わせる」ことを当たり前にしていると、自分の感情を感じ取りにくくなってきます。「嫌だ」「疲れた」「悲しい」「腹がたつ」という気持ちを感じていたら、相手に合わせることができないためです。これは、自然な防御反応ですが、この状態が長く続くと問題になってきます。

「どう思う?」と聞かれても、答えられない。好きや嫌いがはっきりせず、楽しいはずの時間も喜べない。そして、なんとなく虚しい感じがします。自分の感情を抑え続けると、「自分の気持ちは大切にされない」と思うようになります。そして、他人を基準に物事を判断するようになります。常に外側に答えを求め、自分の内側にある「こうしたい」という声より「外側の基準」を優先する習慣がついてしまい、小さな決断でも自分で決められなくなります。
人に合わせ続けることは、心と体に緊張をもたらします。原因不明の体調不良が起きる、エネルギーの枯渇をまねくなど、慢性疲労のような状態を引き起こすこともあります。
自分らしいアイデア、直感や感受性を活かした選択ができなくなり、自分だけの才能や魅力を見失います。新しいことにチャレンジする勇気もなくなり、人生の可能性はどんどん狭くなっていきます。
子どもの頃から身につけたパターンを変えるのは、簡単ではないかもしれません。しかし、不可能ではありません。あなたには変化する力があり、「自分軸」は自ら育てることができるのです。
2章 自分軸とは何か?~健全な境界線の作り方~
では、「自分軸で生きる」とは具体的にどのような状態なのでしょうか。そして、それはどのようにして身につけることができるのでしょうか。
自分軸とは、「自分の価値観と感情を明確に持ち、それを大切にして生きる」ことです。これは、「自分勝手になる」「他人を無視する」ということではありません。自分をしっかり理解すると、他人とも健全な関係を築けるようになるのです。
自分軸で生きると、自分の感情をありのまま感じやすくなります。素直に喜び、悲しみ、怒りを感じ取れます。それらの感情を感じた上で、適切な行動を選択していきます。

自分の感情と価値観を基準に選択すると、「みんながどう思うか」ではなく、「私はどうしたいか」を優先して決断しやすくなります。他人の気持ちや状況も理解しますが、最終的な判断基準は自分の気持ちを優先してよいと思えます。
重要なのは、「自分勝手」と「自分軸」の違いです。自分勝手な人は、他人の気持ちや状況を考慮せず、自分の欲求だけを優先します。一方、自分軸で生きると、自分の気持ちを大切にしながら、他人への思いやりをもち、相手を尊重します。
相手を尊重した上で、「私はこう思います」と率直に伝える姿勢を持ち、互いの違いを認めながらも、建設的な話し合いができる状態です。これは、「健全な境界線」を持っている状態です。
健全な境界線とは、自分と他人を区別する心の境界のことです。境界線があることで、お互いの責任の領域が明確になり、喧嘩にならずに相手に「NO」も言える関係になります。
境界線のない関係は、相手の感情に巻き込まれたり、相手の問題を自分が解決することになったり、相手の機嫌に振り回されたりします。これは、相手の成長の機会を奪う、依存的な関係なのです。
自分軸で生きると、互いに自分らしくいられる人間関係になります。何らかの役割を演じ合っている関係ではなく、本当の意味での深い繋がりが生まれてきます。
自分軸で生きることで、「自分の人生を生きている」という実感が高まります。他人の期待や社会の常識に振り回されず、自分の価値観に基づいて選択する。この生き方ができるようになると、人生に満足感や充実感がもたらされます。
長年、他人軸で生きていた人にとって、自分の感情や価値観を信頼することに怖れがあるかもしれません。しかし、少しずつ練習を重ねることで、身につけることができます。
3章 インナーチャイルドと自分軸の関係
自分軸を育てていくには、インナーチャイルドとの関係を理解する必要があります。インナーチャイルドは、あなたの感情や行動に大きな影響を与えている存在です。
インナーチャイルドは子どもの頃に体験したことや感情をリアルに記憶しています。古い傷や怖れがあると、大人になってもインナーチャイルドが「嫌われたらどうしよう」「自分は愛されていない」と怖れを感じて反応します。
このような小さな自分を癒すには、まずはその存在を認め、優しく語りかけてみましょう。毎日の声かけからはじめ、「今日もお疲れさま」「あなたのペースで大丈夫」など、小さな子どもをサポートする気持ちで話しかけてみましょう。

インナーチャイルドは時に、醜い感情を表現することもあります。そういう時も、気持ちを受け止め、味方でいてあげてください。そんな気持ちを持っていることを、否定し、拒絶する必要はありません。
インナーチャイルドが癒されると、力が湧いてきます。直感力が回復し、好き嫌いの感覚が信頼できるようになり、自由な発想ができるようになります。自然な境界線を感じられるようになり、無理をしない程度がわかるようになります。
健全な自分軸は、インナーチャイルドの癒しの上に築かれます。小さな自分が安心して、のびのびと自分を表現できるようになった時、「これが自分らしい生き方だ」とわかるのです。
インナーチャイルドとの関係を深めていくことで、外側の承認ではなく、内側からの安心感を得られるようになります。焦らず、責めず、愛情深く自分を向き合い続けることで、必ず変化は起きてきます。この変化こそが、他人に振り回されない「自分軸」の始まりなのです。
おわりに:「もう疲れない」自分になるために
自分軸で生きることを学び始めると、「今すぐ全部変えたい」「二度と他人軸に戻りたくない」という気持ちが湧いてくることがあります。しかし、こうした極端な考えは、継続を困難にします。ハードルを高く設定し過ぎてしまい、実践することが負担になるのです。
毎日少しずつ近づけば、安全に大きな変化を得ることができます。例えば、週に1回好きなことに10分間時間を使う、価値観を定期的に見直す、これまでの成長を振り返るくらいの努力で良いのです。

また、人生の大きな変化の際は、自分軸を見直す必要があります。異なる条件での自分軸を確立していくため、常に「自分らしくありながら相手も大切にする」バランス感を探っていくことになります。
こうした変化の際には、十分な睡眠、食事、適度な運動、休息、体のケアなどに加え、好きなことをする時間、気持ちの整理、自然との触れ合いなども意識的に取り入れていきましょう。
長年、他人のために頑張り続けてきた努力を讃え、そろそろ自分のことを見つめてみませんか。他人に振り回される人生を卒業し、自分らしい人生を育てていきましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
山田結子
⬜︎前の記事⬜︎
⬜︎次の記事⬜︎
⬜︎カテゴリ⬜︎
⬜︎最新の記事⬜︎



コメントを残す