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⬜︎目次⬜︎
- 1章 「私なんて大したことない」の裏に隠された真実
- 2章 幼い頃の「生き残り戦略」が大人になっても続く理由
- 3章 自分を小さく見せることで得られる4つの心理的安全
- 4章 自分を小さく見せる代償とは?
- 5章 「小さな自分」から「等身大の自分」へ
1章 「私なんて大したことない」の裏に隠された真実
「私なんてまだまだです」「たまたま運が良かっただけで」「みなさんのおかげで」など。日常の中で、無意識にこうした言葉を口にしていませんか?

表面的には謙遜や謙虚さに見えるこれらの言葉。しかし、その奥深くには、もっと複雑で切実な心の動きが隠されています。自分を小さく見せる行動は、実は私たちの心が長年にわたって培ってきた精巧な防衛システムなのです。
この防衛システムは、決して「悪いもの」ではありません。むしろ、厳しい現実の中で自分を守り、生き延びるために必要だった、心の技術なのです。しかし、大人になった今もその技術を使い続けることで、私たちは本来の自分らしさを見失い、生きづらさを感じているのかもしれません。
2章 幼い頃の「生き残り戦略」が大人になっても続く理由
多くの場合、自分を小さく見せる癖は幼少期に形成されます。子どもの頃、私たちは無力な存在でした。大人たちに愛され、受け入れられることが、生存に関わる問題だったのです。
そんな中で、「目立つと叱られる」「自分の意見を言うと嫌われる」「成功すると妬まれる」という体験をしたかもしれません。あるいは、兄弟姉妹と比較されて、「自分は劣っている」と感じたり、「自分は十分ではない」というメッセージを受け取ったりしたかもしれません。

幼い心は、こうした体験から学習します。「自分を小さく見せていれば安全だ」「謙遜していれば愛される」「目立たなければ攻撃されない」など。これらは、当時は有効な生き残り戦略でした。
インナーチャイルドは、幼少期の記憶と感情を今も抱えています。大人になった今でも、無意識のうちに「小さくなることで安全を確保しよう」とする古いプログラムが作動するのです。
3章 自分を小さく見せることで得られる4つの心理的安全
では、自分を小さく見せることで、私たちはどのように心理的安全を得ているのでしょうか。
1)期待からの解放感
自分の能力や可能性を低く見せることで、周囲からの期待値を下げることができます。期待されなければ、それに応えられなくても傷つきません。プレッシャーから解放され、楽な気持ちで過ごせるのです。
2)批判や攻撃の回避
目立たず、控えめでいることで、批判や攻撃の対象になりにくくなります。「出る杭は打たれる」という怖れから、自分から杭を低くしてしまうのです。

3)失敗への怖れの軽減
最初から「できない」「無理」と言っていれば、チャレンジする必要がありません。挑戦しなければ失敗することもなく、挫折感や屈辱感を味あわずにすみます。
4)所属感の確保
謙遜し、自分を低い位置に置くことで、グループの中での調和を保つことができます。「私はあなたたちより下です」というメッセージを発することで、脅威とみなされず、仲間として受け入れられやすくなります。
これらの心理的安全は、短期的には守られる気持ちになると思います。しかし、長期的に見ると、その代償は大きいものなのです。
4章 自分を小さく見せる代償とは?
自分を小さく見せることで得られる安心感の裏で、私たちは大切なものを失っています。
1)自己価値感の慢性的な低下
「私なんて」「どうせ私は」という言葉を繰り返すうちに、それが現実のように感じられてきます。本来持っている才能や価値に気づけなくなり、自分への信頼を失っていきます。心の奥深くで「自分は価値のない人間だ」という信念が根付いてしまうのです。

2)本来の能力が発揮できない苦しさ
自分を小さく見せることに慣れてしまうと、本当の実力を発揮する機会を自ら手放してしまいます。「私にはできない」と最初から諦めることで、成長の可能性を閉ざしてしまうのです。心の奥では「もっとできるはず」と感じているのに、それを表現できないもどかしさが蓄積していきます。
3)深いつながりを築けない孤独感
常に自分を小さく見せていると、本当の自分を知ってもらうことができません。表面的な関係は築けても、心の底から理解し合える深いつながりを感じることが難しくなります。「本当の私を知ったら、きっと嫌われるだろう」という怖れが、親密な関係を阻んでしまうのです。
5章 「小さな自分」から「等身大の自分」へ
では、どうすれば自分を小さく見せる癖から抜け出し、等身大の自分を生きることができるのでしょうか。
大切なのは、いきなり大きく変わろうとしないことです。長年にわたって身についた防衛システムを急激に変えようとすると、心は強い不安を感じます。
まずは、自分がなぜ小さく見せてしまうのか、その心理的な理由を理解することから始めましょう。「安全でいるため」、「批判されないため」にこの方法を選んでいたことを認めましょう。
過去の自分にとっては、実際に正しい選択だったかもしれません。

次に、日常の小さな場面で、少しずつ本来の自分を表現してみましょう。「今日はこれを頑張った」「この点では自信がある」という小さい自己肯定を初めてみましょう。
そして、心の奥にいるインナーチャイルドとの対話を大切にしましょう。「あなたは十分に価値のある存在なのです」と優しく語りかけます。
自分を小さく見せる心理の正体を理解することで、私たちは新しい選択肢を手に入れることができます。安全でいながらも、本来の自分らしさを少しずつ取り戻していく。それは、インナーチャイルドの癒しと、大人としての成長が同時に起こる、変容のプロセスなのです。
あなたはもうこれ以上小さくなる必要はありません。等身大のあなたで、十分に愛される価値がある存在なのです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
山田 結子
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