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⬜︎目次⬜︎
1章 好きな子をいじめてしまう、あの奇妙な現象
小学生の頃、好きな相手にわざと意地悪をしてしまう。そんな場面を見たことはないでしょうか。
「好きなら優しくすればいいのに、なぜ?」と思うかもしれません。でも本人は、嘘をついているわけでも、計算しているわけでもありません。自分でも、なぜそうしてしまうのかわからないのです。

実はこれ、子どもだけに起こる現象ではありません。大人の日常にも、同じような「本音と真逆の行動」は静かに、でも確かに存在しています。
「嫌いな相手に、かえって親切に接してしまう」「本当は甘えたいのに、相手を突き放してしまう」「怒っているのに、なぜか笑顔になってしまう」――こんな経験に、心当たりはないでしょうか。
これは、心の弱さでも、性格の歪みでもありません。心が一生懸命に自分を守ろうとしている、その証なのです。
2章 感情は消えない、「封じられる」だけ
なぜ本音と逆の行動が起きるのか。そのカギは「封じられた感情」にあります。
私たちは生きていく中で、「この気持ちは持っていてはいけない」と学ぶことがあります。親に「嫌い」と言ったら怒られた。怒りを見せたら強く否定された。甘えたら「しっかりしなさい」と突き放された。好きな気持ちを表現したら、笑われた。
こうした経験が重なると、心はある感情を「危険なもの」「人に見せてはいけないもの」として認識するようになります。でも、感情そのものは消えません。ただ、表に出せない状態になるだけです。
封じられた感情はエネルギーとして心の中に残り続け、やがて別の形で出口を探し始めます。そのとき起こりやすいのが、もとの気持ちとはまるで異なる感情や行動として現れる現象です。
「好き」という気持ちが封じられて、代わりに「意地悪」な行動が出てくる。「嫌い」という気持ちが封じられて、代わりに「過剰な親切さ」として表れる。本人の中では、その代わりに出てきた感情が「本当の自分の気持ち」のように感じられることもあるため、嘘をついている感覚はまったくありません。
3章 「嫌いなのに親切」の裏にあるもの
嫌いという感情が感じにくくなると、かえって過剰な親切さとして行動に表れることがあります。あるいは、「関係を壊してはいけない」という恐れから、必要以上に気を遣ってしまう場合もあります。
職場で理不尽な扱いをする上司に、誰よりも礼儀正しく接してしまう。自分を傷つけてくる相手に、笑顔で気を遣い続けてしまう。自分を見下している人に、へりくだった態度をとってしまう。

後になって「なぜ、あんなに親切にしていたのだろう」と、不思議に思うこともあるかもしれません。
ここで起きているのは、「嫌い、怒り、拒絶したい」という本音が、何らかの理由で感じることを許されていない、という状態です。子どもの頃から「人を嫌いになってはいけない」「怒りを見せてはいけない」と教わってきたのかもしれません。あるいは、「この感情を出したら、関係が壊れてしまう」という怖れが、自動的に働いているのかもしれません。
封じられた「嫌い」というエネルギーは消えることなく、「過剰な親切さ」という形で外に出てきます。本人にとっては、それが自然な行動のように感じられるため、なかなか自分では気づけないのです。
4章 子どもの頃に学んだ「感情の封じ方」
こうした現象の多くは、幼い頃の経験と深く結びついています。
子どもは本来、感情表現がオープンです。嬉しければ笑い、悲しければ泣き、嫌なら「嫌だ」と言う。しかし成長の過程で、「どの感情を出してもいいか」「どの感情を隠すべきか」を、少しずつ学んでいきます。
「泣くと弱い子だと言われた」「怒ったら無視された」「甘えたら突き放された」――こうした体験のひとつひとつが、「この感情は出してはいけない」という学習として積み重なっていきます。
そして、その学習は大人になっても続きます。怒ってもいいはずなのに、怒りを感じることができない。泣いてもいいはずなのに、涙が出てこない。かつて自分を守るために必要だった「封じること」が、本人も気づかないうちに自動的に続いてしまうのです。
5章 本音に少しずつ近づくために
「本音と逆の行動をとっているかもしれない」と気づいたとき、自分を責める必要はありません。むしろ、それほど懸命に感情を抑えてきた自分を、まず労ってあげてほしいのです。
本音に気づく手がかりのひとつは、「過剰さ」に目を向けることです。誰かへの過剰な親切、必要以上の気遣い、不自然なほどの笑顔――そういった「過剰さ」の裏には、封じられた感情のエネルギーが隠れていることがあります。

もうひとつは、「本当はどう感じていたのか?」「今感じていることは、本当の気持ちなのか?」と、自分にそっと問いかけてみることです。正解を出す必要はありません。ただ問いかけること自体が、長い間封じてきた感情との、静かな対話になります。
怒ってもいい。嫌いでもいい。好きでもいい。封じてきた感情を安心して感じられるようになるにつれ、本音と行動は自然と近づいていきます。それは、ありのままの自分で生きることへ、少しずつ近づいていく大切な瞬間です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
山田 結子
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