「また傷つけられた」は本当?ー心の警報が誤作動する理由と、その和らげ方

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⬜︎目次⬜︎

  1. 1章 本当に「やられている」のでしょうか
  2. 2章 防衛機制とはーー心の「自動警報装置」
  3. 3章 「やられた」と感じる誤作動のメカニズム
  4. 4章 身近にそういう人がいるとき、どう関わればいいか
  5. 5章 防衛の誤作動は、癒しによって変えられる

1章 本当に「やられている」のでしょうか

パートナーがふとした一言を口にした瞬間、相手の表情が曇ったように見えたーー突然、身近な人の顔色が変わり、激しい怒りがあふれ出す。そんな場面に戸惑った経験はありませんか?

「そんなこと言ってないのに」「なぜそういう受け取り方をするんだろう」と、言った側は困惑してしまう。一方、本人は「傷つけられた」「バカにされている」と確信している。

これは、防衛の誤作動が引き起こす現象です。感情の波が激しい人は、感情が溜まっているだけでなく、心の防衛機制が過剰に反応していることが深く関わっています。

2章 防衛機制とはーー心の「自動警報装置」

防衛機制とは、心が傷つくことから自分を守るために、無意識に働かせるメカニズムのことです。これ自体は誰にでも備わっており、本来は心を守るための大切な機能です。

ところが、子どもの頃に繰り返し傷ついてきた経験がある人は、この警報装置の感度が高くなっていることがあります。荒れた海を何度も航行してきた船が、穏やかな波にも「また嵐が来るのではないか」と警戒してしまうイメージです。

実際には何も起きていない。それでも心は「危険だ」と判断し、全力で防衛態勢に入ります。怒りが爆発したり、急に黙り込んだり、涙が止まらなくなったりするのは、心が何かを守ろうとしているサインなのです。

3章 「やられた」と感じる誤作動のメカニズム

では、なぜ何でもない言葉が「暴言」に聞こえ、普通の表情が「軽蔑」に見えてしまうのでしょうか。

その背景には、過去の記憶と現在の現実が混線するという現象があります。たとえば、子どもの頃に親から繰り返し否定されてきた人は、「あなたのやり方は違うんじゃない?」という何気ない一言を聞いたとき、幼い頃の「お前はダメだ」という記憶と無意識につながってしまうことがあります。これはトラウマ反応の一種で、言葉の意味を理解するより先に、体と感情が反応してしまうのです。

この状態になると、相手の話を落ち着いて聞くことが難しくなります。相手が何を言っているかではなく、「またやられる」という怖れが意識を占領してしまうからです。

会話は一方的にすれ違い、相手は「なぜわかってもらえないのか」と不満を抱え、本人は「攻撃された」という確信を深めていくーーこの悪循環が、関係を少しずつ壊していきます。

過去の辛い体験が、まるで今起きているかのように感情レベルで再現される。記憶としては思い出さなくても、感情と体だけが過去に引き戻されるのが特徴で、本人でさえ、自分がなぜそう反応しているのかわからないことも珍しくありません。

4章 身近にそういう人がいるとき、どう関わればいいか

大切な人がこうした状態にあるとき、関わる側も消耗します。何を言っても「傷つけられた」と受け取られる、丁寧に話しても怒りをぶつけられるーーその繰り返しに、疲れや諦めを感じるのは自然なことです。

まず知っておいてほしいのは、相手はあなたを攻撃したいわけではないということです。防衛の誤作動が起きているとき、相手の心は今この瞬間ではなく、過去の痛みの中にいます。あなたへの怒りに見えても、その根っこには過去の別の誰かへの怒りがあります。

関わる上で意識したいのは、相手が興奮している最中に正論を言わないことです。「そんなつもりじゃなかった」「なぜそう受け取るの?」という言葉は、防衛が発動している状態では届きません。むしろ「責められた」と受け取られ、さらに防衛を強める結果になります。

感情の波が落ち着いたタイミングで、「さっき、嫌な気持ちにさせてしまったね」と、相手の感情をそっと受け取ることが入り口になります。「あなたの気持ちを否定しない」という姿勢が、心の警戒を少しずつ鎮めていくのです。

5章 防衛の誤作動は、癒しによって変えられる

防衛の誤作動は、その人の性格や人格の問題ではありません。過去に傷ついた体験が、今も心と体に影響を与え続けているのです。

ただ、その過去のパターンが現在の関係を壊しているなら、心を少しずつほぐしていくことが必要になります。本人が「ここは安全だ」と感じられる体験が積み重なると、警報装置の感度は自然と下がっていきます。誤作動が減れば、会話が成立しやすくなり、関係も変わり始めます。

防衛の壁に直面しても「もう何もできない」と諦めないでください。相手を安心させる積み重ねが、関係を少しずつ変えていくこともできます。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

山田 結子

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