【コラム】自分の声が聞こえなくなったら――本当の自分と繋がり直すために

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⬜︎目次⬜︎

  1. 久しぶりに読み返した本が、気づきをくれた
  2. 「好きなもの」が、いつの間にかわからなくなる理由
  3. 心の声を遠ざける、ふたつのパターン
  4. 日常の中でできる、小さな練習
  5. 本当の自分と繋がると、毎日がちがって見える

久しぶりに読み返した本が、気づきをくれた

こんにちは、山田結子です。

先日、学生時代に読んだ本を読み返す機会がありました。

当時は、ある登場人物がなぜそんなに多くの人に好かれているのか、まったく理解できませんでした。ところが久しぶりに読み返してみると、その人物の魅力がすんなり伝わってきたのです。

マイペースで、自分の欲求に正直で、案外素直なところ。現実にはなかなかいないタイプだからこそ、羨ましくて、応援したくなる。

当時の私には、「欲望のまま生きてる」ような人物に感じられていたので、あまり好ましいとは思わなかったのかもしれません。そういうことだったのかと、腑に落ちました。

裏を返せば、それだけ多くの人が「さまざまなものを抑圧しながら、不自由な感覚の中で生きている」ということの表れかもしれません。

「好きなもの」が、いつの間にかわからなくなる理由

「好きなものは何ですか?」「本当はどうしたいですか?」

こう聞かれたとき、頭が真っ白になってしまう人は少なくありません。

子どもの頃は、夢中になるとご飯も忘れて何かに打ち込んでいたり、楽しい明日のことを考えてわくわくしながら眠れなかったりした経験が、誰にでもあったはずです。

それがいつの間にか、「場の空気を読まなければ」「相手が何を求めているかを察しなければ」「こういう場面ではこう振る舞うべき」という外からの声に振り回されるようになっていく。自分の内側から湧いてくる感覚よりも、外側の基準を優先することが「あたりまえ」になってしまうのです。

心の声を遠ざける、ふたつのパターン

素直な感覚を取り戻すとは、子どもに戻ることではありません。自分の心の声をしっかり受け取りながら、社会の中でも適切に行動できる状態を目指すことです。

では、その「心の声」をわかりにくくしているのは、いったい何なのでしょうか。大きく分けると、「感情」と「思考」、ふたつのパターンがあります。

ひとつは、感情の抑圧です。過去のある経験から「感じることは危険だ」と無意識に学んでしまい、感情を感じる前に自動的にシャットアウトする習慣がついているケースです。

もうひとつは、「自分はこうあるべき」という強固なイメージです。たとえば「自分は強くなければいけない」と思っている人は、弱さや不安を感じたとき、その声を無視したり見ないふりをしたりしがちです。このような行為が積み重なると、本来の自分の感覚はどんどん遠ざかっていきます。

日常の中でできる、小さな練習

自分の素直な感覚をあまり見てこなかった場合でも、日常の中で少しずつ練習することができます。

まずは、自分の「快・不快」を観察することから始めてみてください。「なんとなく好き」「なんとなく嫌だ」という小さな感覚を、理由がわからなくても大切にする練習です。

次に、「今、自分は何を感じているだろう?」と問いかける習慣を持つこと。忙しい日常の中で、自分の内側に意識を向ける時間をつくることが、感覚を取り戻す第一歩になります。

そして、一人で何もしない時間を意識的につくることも助けになります。スマホも音楽もない、ただ静かにいる時間の中で、普段は気づかない本音がふと浮かんでくることがあります。

こうした小さな気づきが積み重なり、「これが好きかもしれない」「こうしたいかもしれない」と、自分の輪郭が少しずつ見えてくる。そんな変化が起き始めたなら、実践はうまくいっています。

本当の自分と繋がると、毎日がちがって見える

「素直でいること」を「わがまま」や「子どもっぽいこと」だと感じる人もいるかもしれません。でも、自分の内側にある感覚をそのまま受け取れることは、本当の自分と繋がることに他なりません。

形だけ充実した生活を追い求めても、本当の自分と繋がれていなければ、どこか空虚な感覚が残ります。そしてその空虚感を見ないようにするために、現実や自分の感情から目を背けるような選択へと向かってしまうこともあります。

自分の感覚を素直に受け取り、自由でいられる。必要なときには人と協力できる。そんな状態が、多くの人にとっての「自分らしい生き方」ではないでしょうか。

素直さは、弱みではありません。それはむしろ、自分の人生を自分で歩むための、大切な感覚なのです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

山田 結子

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