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⬜︎目次⬜︎
筑波山という山、心が動いた理由
山頂で参拝できる山だと知って、筑波山に登りたいと思いました。
私は神社が好きなので、山にも参拝できる場所があると聞くと心が動きます。子どもの頃から神話や民話が好きで、大人になってからも神社にはよく足を運んできました。ただ、山頂の参拝となると、山を登らなければならないので、少しハードルが高いなと感じていました。
それでも筑波山は家から比較的近く、交通の便もいい。そんな単純な理由から、男体山の山頂を目指すことに決めました。女体山にも心惹かれましたが、そちらはまた違うコースなので、いつか登ろうと思っています。
筑波山は「西の富士、東の筑波」と呼ばれる名峰で、日本百名山のひとつ。男体山には筑波男大神、女体山には筑波女大神が祀られた霊山で、麓の筑波山神社に参拝してから登山がはじまります。徳川家康公が江戸城の鬼門封じとして崇めたという逸話も残るほど、古くから特別な山として大切にされてきました。
登山そのものが目的でないなら、ケーブルカーで登り、山頂に向けて歩くのもひとつの選択かもしれません。山中には由来のある奇石・怪石も数多く、歩きながら物語に触れられるのも、この山の魅力のひとつです。
天気を待つ――感覚が先に動いていた
三連休はしばらく雨の予報でしたが、諦めずに待っていたら、徐々に天気が回復してきました。「筑波山にいく」という気持ちを持ち続け、曇り空の中ではありましたが、無事に登山を決行できました。

諦めるという選択肢はほぼなく、思いが通じて登れるような気がしていました。普段は合理的に考えてしまいがちですが、今回は「絶対に行く」という強い意志のようなものが働いていたと思います。天気が回復したのを確認したとき、なんとなく「筑波山に歓迎されている」と感じました。
振り返れば、この判断は合理的な理由づけからではなく、「筑波山に行く」という意識だけがありました。この登山は、思考より先に自分の感覚を信じて進む時間だったのかもしれません。
山道で、自分の感覚を頼りに進む
選んだのは御幸ヶ原コース。男体山の山頂まで行き、帰りはケーブルカーで下りました。木の根が張り、木の階段が延々と続き、岩がゴロゴロした、自然のアスレチックのような道です。そのぶん、山中には様々な植物が生息し、美しい杉の巨木が景色を彩ります。今の時期は紫陽花やヤマユリも見られ、紅葉の時期ではなかったですが、秋はまた違う美しさを見せてくれるだろうと思います。
木の根はつまずかないよう気をつけ、階段はリズミカルに進み、岩場ではどこに足を置くか考えながら歩く。同じ「歩く」でも、場所によって求められることがまるで違いました。前日の雨でぬかるみもあり、特に下りの岩場は難しさを感じました。前を歩く人の足跡で滑り具合を確かめたり、ぬかるみの少ない道を自分なりに見つけたり。手がかりのない中で、一歩ずつ自分の感覚で決めていく時間でした。
登りの岩場を越えたときは「乗り越えた」という達成感、下りを越えたときはホッとする安堵感。比べてみると、下りの方が怖さがあるのだと気づきました。下りるときはできるだけ、岩と岩の狭間のような場所に足をかけたり、体を斜めにしたりして進みました。
正解は、自分の感覚でしか選べない
軽いハイキング靴を履いていたので、着地の衝撃が強く、滑りそうになる場面もありました。もう少し厚底の靴なら、足のダメージは少なくて済んだかもしれません。靴を含めた足回りの状態を整えておくことの大切さを、身をもって実感しました。
下りはケーブルカーを選びました。ぬかるみが強かったのと、登山初心者なので無理はしないようにしようと思ったからです。上り下りがすれ違う場所やトンネルがあり、8分ほどの道のりも楽しめました。窓の外には紫陽花が咲いているのが見え、下りながら小さな癒しをもらいました。
無事に登り終えたことを喜びつつ筑波山神社に参拝し、混雑が予想された温泉は見送りました。

その日は早く帰って、登山靴を見に行きました。また次の登山をするなら買い替えが必須だと思い、色々なブランドの登山用品が選べるお店に向かいました。
当初は、以前履いたことのある日本ブランドのものにしようかと考えていました。ただ、そこまでしっくりきていた記憶もなかったので、今回は買ったことのないブランドに挑戦してもいいかなと思い直しました。
海外ブランドの靴はデザインがカッコよく、色も豊富です。ただ、これまでの経験から、幅広に作られているのはドイツの靴くらいで、多くは横幅の狭いスリムな作り。そういう靴は私の足の形では履けません。選ぶときは、足が詰まる感覚がないかを一番の基準にしました。
今回選んだのは、SIRIOの靴です。日本人の足の木型を使用して作られているそうです。しばらく使ってみないとなんとも言えませんが、これまでの靴よりも足裏の安定感があります。他の人にとって素敵な靴が、自分にとっても機能的とは限らない。比べてみて、履いてみて、ようやく自分の正解が見えてくるのだと思います。
自分の感覚という、頼れる軸
今回、筑波山に登ってみて、あらためて感じたのは「自分の感覚を信じて進む」ことの大切さでした。
翌日は軽い筋肉痛や足の痛みがありましたが、1日程度で回復できました。そして、なんとなく体のフットワークが軽くなったような気がしました。
天気を待つと決めたときも、岩場でどこに足を置くか迷ったときも、頼りになったのは知識や正解ではなく、自分自身の感覚でした。体の大きさや体重、手足の力は人それぞれ違うので、他の人が登りやすい場所が、自分にとってもそうとは限りません。靴選びも同じで、他の人にとって素敵な靴が自分にとっても機能的なのかは、履いてみるまでわからない。結局、正解は外側にあるのではなく、自分の感覚の中にしかないのだと思います。
普段の生活では、つい「みんなはどうしているか」「これが正しいらしい」と、外側の基準に頼りたくなる瞬間があります。でも山の中では、そういった情報はあまり役に立ちません。多くの人が、他人のことに構っている余裕もありません。いい意味で、自分の進む道に集中できる体験でした。
もしかしたら私たちは、人間関係の中でも、いつのまにか誰かの基準に足を合わせて歩いてしまっているのかもしれません。あなたが今立っている場所は、本当に自分の感覚で選んだ道でしょうか。
自分の足で、自分の感覚で、一歩ずつ確かめながら進むほか、考えることはなくなっていきます。その心地よさを、日常の中でも忘れずにいたいですね。
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この記事を書いた人について
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「自分には価値がない」という思い込みを手放し、本来の自分を取り戻すサポートをしています。ヒーラー&リーダーの山田結子です。
インナーチャイルドの癒しに携わって約20年。ヒーリングとリーディングを組み合わせたセッションで、多くの方の「自分らしい生き方」への一歩をご一緒してきました。
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