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神社のミツバチとの出会い
こんにちは、山田結子です。
最近、運動がてら近所の神社に歩いて通っています。片道はちょうど30分ほど。帰りに買い物へ寄ってから、また歩いて帰る習慣です。
その神社の手水舎には、ミツバチが水を飲みにやってきます。センサーで人が近づくと水が出る仕組みで、水が吹き出すたびにハチがブンブンと飛び回るのです。

はじめて手水舎の中にたくさんのハチがとまっているのを見たときは、思わず驚きました。手を清めるのをやめようかと思いつつも、慎重に手を差し入れていたのを覚えています。こういうとき、不安や怖れを感じるのはごく自然なことです。
ところが、何度も通ううちに、だんだんハチが可愛く見えてきました。攻撃的な性質ではなく、水に驚いて飛び回っているだけだとわかってきたからです。そうなると、手を入れること自体が楽しみに変わっていきました。
今では、手を清めるときに水がハチにかからないよう気をつけています。羽が濡れて飛べなくなったら可哀想だな、とまで思うようになりました。
不安は「思い込み」をつくり出す
人は不安を感じているとき、脳が「早く安心したい」というメッセージを出しやすいと言われています。事実をじっくり確かめる前に、判断の近道をしようとしてしまうのです。
不安は脳にとって負荷の高い処理であり、少しでも早く楽になりたいという方向に向かいやすい性質があります。そのため、次のような現象が起こりがちです。
・物事を自分の都合のいいように解釈してしまう
(相手はきっと機嫌が悪いに違いない、という決めつけ)
・自分にとって都合のいい情報ばかり集め、そうでない情報を見落とす
(親が不機嫌だった記憶ばかり残り、優しくしてくれた場面を忘れてしまう)
・「こうであってほしい」という願望が、いつのまにか「そうだった」という記憶にすり替わる
(きっとわかってくれるはずという思いが、わかってくれたという記憶に変わる)
不安から早く解放されたいという気持ちが先に立ち、じっくり考えたり丁寧に受け止めたりすることが難しくなってしまうのです。
知らないことほど、私たちは決めつけてしまう
はじめてハチのいる手水舎に手を入れるとき、私はとても慎重に動いていました。ハチはブンブン飛び回るものの、威嚇してくる様子がないことを確認しつつ、慎重に手を動かしました。
同じ状況を何度も経験するうちに、このハチはそれほど怖くないとわかってきました。
ニホンミツバチだと知ってからは、こちらから攻撃的な行動をしなければ、刺される危険は低いだろうと思えるようになりました。

一方で、ハチがいるというだけで、清めを諦めてしまう人たちもいました。おそらく「ハチ=危険なもの」という判断が瞬時に働いたのでしょう。逆に、普段からハチを見慣れている人であれば、それほど警戒しないかもしれません。未経験のこと、よく知らないことほど、安全かどうかを確かめる前に決めつけてしまいやすいのです。
これは、人間関係や環境が変わったとき、新しい経験に直面したときにもよく起こります。今まで経験したことのない選択を迫られる場面では、普段よりも不安や怖れにとらわれやすく、冷静に判断する余裕も失われがちです。
本来なら、不安があることほどじっくり検証したほうがいいはずです。それでも、不安への耐性が低いと、その余裕を持てなくなってしまいます。
不安に強い人、弱い人の違い
不安耐性が弱い人は、幼いころに不安を感じながらも行動してみた経験が少ないのかもしれません。不安という感覚そのものに慣れていなかったり、不安を解消するために誰かに頼る習慣が根づいていたりする可能性もあります。
不安耐性が高い人は、不安を感じても「とりあえずやってみよう」と選びやすい傾向があります。反対に、不安耐性が低い人は、不安を感じた時点で「やめておこう」「誰かに決めてもらおう」という方向に流れやすくなります。これは生まれつきの性質というより、これまでの経験の積み重ね方の違いによるものです。
大切なのは、不安耐性は生まれ持ったものではなく、後からいくらでも育てていけるという点です。「私は不安になりやすい体質だから」とあきらめる必要はありません。
そのために必要なのは、大きな決断や挑戦ではありません。気が進まない誘いに「行ってみようかな」と応じてみる。入ったことのないお店に、思い切って足を運んでみる。そんな小さな一歩で十分です。
不安耐性は、「不安を感じながらも行動してみる」という経験を積み重ねることで育っていきます。「不安があっても、やってみたら大丈夫だった」という感覚が増えるほど、不安に振り回されず、自分のやりたいことを自然に選べるようになっていきます。
不安そのものをなくそうとするのは、根本的な解決にはなりません。不安を抱えたまま、目の前のことに少しずつ取り組んでみる。その積み重ねこそが、不安耐性を育てていくのです。
不安と向き合ってみる
環境を変えることで不安を解決しようとするのは、いわば他人に問題を解決してもらおうとする発想です。たとえば「家族がもっと話を聞いてくれたら、この不安はなくなるはずなのに」と考えてしまう。けれど実際は、家族が話を聞いてくれるようになるまで、自分の不安は解決しないままです。
「誰かに間に入ってもらって、自分は直接行動しなくて済むようにしよう」とすると、いつまでも間に入ってくれる誰かが必要になってしまいます。反対に、自分自身で向き合うことができれば、必ずしも誰かに頼らなくてもよくなります。

そうはいっても、人は不安を感じているという事実そのものを無視したり、その状況を避けようとしたりしがちです。それを防ぐには、不安があっても少しだけ我慢して、向き合ってみるという発想が必要になります。向き合う不安は、ごく小さなことで構いません。
あの日、神社の手水舎で、私はじっとハチの動きを目で追っていました。そして、ハチが一斉に手水舎から飛び出たタイミングを見計らって、手を清めました。
多少の不安があっても、慎重に行動すれば大丈夫。そんな感覚を、あの瞬間に得られたように思います。
こうした小さな不安と向き合い、それでも大丈夫だったという日常の体験こそが、不安と向き合う習慣を少しずつ積み重ねてくれます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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この記事を書いた人について
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「自分には価値がない」という思い込みを手放し、本来の自分を取り戻すサポートをしています。ヒーラー&リーダーの山田結子です。
インナーチャイルドの癒しに携わって約20年。ヒーリングとリーディングを組み合わせたセッションで、多くの方の「自分らしい生き方」への一歩をご一緒してきました。
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