【コラム】「決めたつもり」だったのに、決まっていなかった

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こんにちは、山田結子です。

最近、あることをはっきり決めたら、頭の中や身の回りが一気に整理されてきました。このままいけば、断捨離も軽やかに進められそうです。

きっかけは、絵の教室でした。「決める」ことの大切さを、改めて体で感じた出来事です。

色鉛筆で描いたら、水彩より好みの絵になっていた

先日、絵の教室で久しぶりに色鉛筆画を描きました。

色鉛筆は、広い面を塗るのが大変です。私の使っている色鉛筆はあまり濃くならず、かなり描き込んでも、淡い色調の絵に仕上がります。

けれど、いい面もあります。紙や描き方にも寄りますが、光のハイライトを消しゴムで入れられますし、たくさん色をのせたあとでも、少し色を落としたり、ぼかしたりできます。私には、水彩よりも色をコントロールしやすく、自由な感覚で描けるのです。

ところが、仕上がった絵をじっくり見てみると、水彩で一生懸命描いてきた絵よりも、ずっと自分の好みに近い仕上がりでした。

うれしい反面、戸惑いと迷いが出てきました。「水彩画を続ける意味は、どこにあるのだろう」と、気持ちが揺らいだのです。

「続ければいつか」と「手放す」の間で揺れた

しばらく、悩みました。

そこで、色鉛筆画をもう一枚描いてみました。すると、「この絵は、水彩では描けなかっただろう」と感じました。水彩より色鉛筆のほうが、私の感覚に合っていたのです。

そのとき、頭の中には二つの声がありました。

一つは、「頑張って続ければ、いつかものになるかもしれない」という声です。これまで続けてきたものを、簡単に手放していいのだろうかという気持ちでした。

もう一つは、「色鉛筆で十分に描けているなら、そちらに集中したほうがいいのでは」という声です。

続けてきた時間が長いほど、やめることには抵抗があります。「ここまでやったのに」「もったいない」という気持ちも湧いてきます。

それでも、完成した絵を並べて見ると、私の水彩画はとても窮屈な描き方をしていました。まるで、「絵はこう描くもの」という枠に縛られているように見えました。

一方、色鉛筆で描いているときには、そうした感覚はありません。感覚のままに、道具を動かしています。道具もプロ用ではなく、色数の多い手軽なものです。

絵を見れば、進む方向は明らかでした。水彩を自由に扱うには、まだ時間がかかりそうでした。けれど、水彩で頑張ろうとするのをやめて、色鉛筆に専念すれば、今でも好みの絵が描ける。その事実を、素直に認めればよかったのです。

「色鉛筆をメインにする」と決めたら、軽くなった

気持ちが固まってきたので、「色鉛筆に絞ろうと思っている」と、会った人のうち何人かに話してみました。「絵にそこまで真剣だとは思っていなかった」と、意外そうに言われたこともありました。自分では真剣なつもりでも、周りには違って見えていたようです。

夫にも、過去に描いた絵を見てもらいました。すると、やはり私が思ったのと同じ結論でした。

そこで、「色鉛筆をメインの画材にする」と、はっきり決めたのです。

すると、いろいろなことがすっきりし始めました。家の中のものの多くが、不要に思えてきたのです。やらなくていいことが明確になり、「いつかやるかも」「必要かも」ととっておいたものが、いらなくなりました。

気づけば、色鉛筆画の練習方法も、いくつも思い浮かぶようになっていました。以前は、何をどう練習すればいいのかさえ、見えていなかったのに。

「色鉛筆の使い方をもっと調べよう」「ほかの人はどんな塗り方をしているのか見てみよう」と、やる気が次々と湧いてきます。今は純粋に興味をもてるようになりました。

水彩については、「やってもやらなくてもいいもの」になりました。色鉛筆に飽きてきたら、そのときにまた考えればいい。そう思えています。

決めたことで、気持ちが軽くなりました。何かを諦めたというより、余計な荷物を下ろせたという軽さです。

私は、絵を描くことを決めきれていなかった

はっきり決めてみて、気づいたことがあります。それは、これまでの自分が、相当迷っていたということです。

どの画材を中心に習得するのか。どうやって練習するのか。何も決まらないまま、進んでいました。「自分の絵が描けるようになりたい」と思っていたので、決めているつもりだったのです。けれど、自分の「絵」とは何かが分からないまま、そのときどきの気分で、いろいろなものを描いていました。

方針が定まらず、水彩を中心に描きながらも、何を目指すのかが曖昧で、混乱していたのだと思います。見たままを描いているつもりなのに、好みの絵に仕上がらない。それが、一番の悩みでした。

また、教室には水彩を描く人が多く、知らず知らずのうちに、周りの生徒さんの絵がお手本になっていたようです。「こう描くべき」という空気に合わせるうちに、自分が描きたいものから離れてしまっていました。一方、色鉛筆を使う人は教室にいなかったので、そうした影響を受けにくかったのだと思います。

決めるとは、選ばないものを手放すことだった

この体験を通して、「決める」ということを、改めて見つめ直しました。私にとって決めるとは、何かを選ぶことです。そして、その裏側には、「選ばないものを手放す」という前提があります。

色鉛筆をメインにすると決めたことで、選択肢が整理され、力を注ぐ先がひとつに定まりました。

手放すことを、「損」だと考えなくて大丈夫です。迷いながらも小さな選択を重ねてきたからこそ、大きな決断ができるところまで来られたのです。小さな積み重ねがなければ、大きな判断はできません。

それに、今決めたことを、一生守り続ける必要もありません。色鉛筆が伸び悩んだら、また別の選択肢を考えればいいのです。今の自分にとって一番のものを選べていれば、それで十分です。一度手放したものでも、必要になれば、また取り入れることができます。たとえば水彩も、いつか「やってみたい」と思えたら、そのときに再開すればいいのです。

私たちの日常は、決めなければならないことであふれています。けれど、決めないままでいると、エネルギーはいろいろな方向へ流れ続けてしまいます。未決のものがいくつも積み重なると、自分の望む方向へ進みにくくなるのかもしれません。

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この記事を書いた人について

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「自分には価値がない」という思い込みを手放し、本来の自分を取り戻すサポートをしています。ヒーラー&リーダーの山田結子です。

インナーチャイルドの癒しに携わって約20年。ヒーリングとリーディングを組み合わせたセッションで、多くの方の「自分らしい生き方」への一歩をご一緒してきました。

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